6日目:長男登場

我が湘南坊主家は、夫婦と、息子二人+犬一匹 という構成が基本形である。で、一匹を除いて、1週間前までは全員が喫煙者であった。(ふふふ。もう、堂々と過去形にしてやる)

では、喫煙者を、一人づつ 切って行くことにしよう。

長男・ケニヤ(健矢という漢字を当て字にしている=KENYAとローマ字表記すれば、ケニヤの英語表記と同じになる)

ケニヤに新婚旅行に行った時、絶対に、このサバンナの地で、仕込むんだという、夫婦の使命感を持った愛の努力の末、もたらされた生命体である。

小学校時代から、「将来の自分のなりたい職業」の欄に、「芸能人」と書きつづける。
当然、中3の進路指導時、及び高3の進路指導時に、学校から呼び出される。「芸能人になりたいと言われましても、俳優と、歌手では進路が違うでしょうし・・」「はい、わかっています」「だから、もう少し進路を狭めていただかないとねぇ」「はいはい。こっちで探しますから、指導していただかなくて結構です」

で、高校卒業後、自分で探して、吉本興行がやってる「東京NSC」(ニュー・スター・クリエイションの略。これの関西の一期生に、ダウンタウン)に応募して、1年間東京へ通いの基礎勉強。当初、漫才を志望するも、途中で相方が挫折・脱落。(だいたい4〜5割が脱落するらしい)

卒業後しばらくしてから、日光江戸村内にある「吉本笑劇場」でお笑いの舞台をやる話が舞い込む。関西の人はご存知の、「花月劇場」のセリフが標準語のやつらしい。
 これがクセモノで、一回40分を一日六ステージ・・・・正月含む年中無休。寮に住み込み。

あまり期待せずに、ふらりと夫婦で日光江戸村に行ってみる。小屋は約350人入り、立ち見まで出ている。で、なんと! 主役をはっている。その昔、岡八郎花紀京を脇役に従えていた船場太郎のポジションだ(関西の1960年代以前の方しかわからないか?)。標準語のくせに、テンポがちゃんと吉本になってる。(筆者注:筆者は十代を名古屋ですごしたが、当時名古屋でも吉本花月劇場のTV中継は、土日に2本やっており、毎週欠かさず見ていた)で、なかなか笑える・・・。途中、息子が出ている・・ということすら忘れ、笑う。で、最後にお約束の人情話になり、ハンカチを目に当てる。周りを見ると、だーれも泣いていない! 妻さえも! これだから関東の客は・・・などと言っている場合ではなかったのであった。

舞台が終わったら、小屋の外に出て、観客というかファンに囲まれて記念撮影なんかやっている。女子高校生らしき軍団にキャーキャー言われるのは、見ていてうらやましいが、明らかに40代以上のおばはん団体に、体中を触られまくっているのは、親として気持ち悪かった。

こうして一年間、舞台男優?として実績を積んで、堂々地元湘南に帰ってはきたが、定職はなく、今、日本テレビ明日があるさ」のエキストラとして、撮影に参加している。身長178cm。体重65kg。高校生のとき両耳に嬉嬉として穴をあけたのは、母親である。背中にTatooあり。その絵柄は日本地図。日本を背負って立つ意を込めたとのこと。ぱちぱち。喫煙銘柄=ハイライト。

ふう〜、単なる紹介じゃん。いえいえ、こういう情報がないと、わからない事実が今後、ばんばん出てくるのである。と、含みを残しつつ、今日はここまで。