東京事変 (ライブ ネタバレ大いにアリ)

新生東京事変の全国21公演の皮切りライブは、
鎌倉芸術館大ホール。キャパは1500の公演会場中最小。

茅ヶ崎から電車で12分だけど、東京からは45分かかる、
JR大船駅から徒歩10分の会場は、とっても綺麗だった。

相変わらずツアーグッズの品揃えは充実しており、今回は
定番のTシャツに加え、香水、Tバックやボクサーショーツ
注文販売の旅行鞄すらある。うへぇ〜
それらを開演前に買うには、早めの入場が求められる訳だ。

椎名林檎のライブにくる観客は、二つのタイプに分けられる。
ノリノリに乗りまくるタイプと、じっくりとその歌唱力を静かに
味わうタイプ。

そのどちらの対応も、それぞれがその心情を理解できるため、
タイプが違う反応をしている観客を、一つのオーラが
すっぽりと包み込むのだ。だから違和感でなく、一体感。

オープニングにしてやられる。

ステージ前面に降ろされた白い幕に映される舞い落ちる雪。
その幕の向こう側で、白無垢な着物姿の林檎嬢の、
傘舞をしながら、「雪国」を歌う姿のみが見える。

あまりのカッコ良さに、もう冒頭から、ボクはノリノリタイプ。
白無垢を脱ぎ捨てるとブルーのミニに黒いブーツ。
ああ、クラクラタイプかも〜

それから林檎姫は大きく三回の衣装替え。パンツ姿も
さすが、カッコいいのだ。(アンコールを含めれば4回)

ステージ上には、オブジェとしてのベアツリーが真ん中に。
(これを使っての映像パフォーマンスも、唸らせる)
中央左に亀田師匠、その右に浮雲ギター。

向かって左端に一葉のグランドピアノが、右に刃田ドラムスが、
中央を向くようにセッティングされているのが印象的。

ステージはやたらシンプルで、
林檎姫は歩き回りながらのヴォーカルパフォーマンス。
歩き姿さえカッコいい〜

そのカッコイイ林檎嬢が、中盤の「手紙」で歌詞が出てこず、
「あ〜、ごめんなさい」と、テイクを最初からやり直したのは、
すごく可愛らしかったハプニング。

そういえば、昨年のツアーの皮切り前に、ファンクラブ限定で
実施した横須賀ゲネプロでは、「あ〜ごめんなさい、もう一回」
みたいなパフォーマンスを身内のイベントみたく何回も
やっていたのが、ほほえましくもうれしかったけど。

林檎時代のナツメロは、「本能」だけだったということが、
やや、さみしくもあるファンの複雑な二重心理であった。

アンコールの2曲を含めると全20曲の、小技がぎっしり
詰まった(全員ハンドスピーカーのパフォーマンスありなどの)
お得で劇場チックな東京事変ライブ。

以降、北は北海道から南は沖縄までの全国ツアーの
締めくくり=NHKホールにて、また逢いましょう。