「恋する妊婦」2月8日夜 D列 初日観劇感想記

初日にしては、期待以上の素晴らしい舞台だった。

やはり、練習開始前からシナリオが上がっているということの「安心感」が舞台上に漂っている感がして、それが客席にも伝わってきていた。。。のような気がした。

大衆演劇一座の座長役として、風間杜夫がずっぽりはまり役。舞台上での身のこなしから、バリトンヴォイスの通り具合から、まさにザ・座長であることが、この舞台の大きな柱になっている。劇中劇の「あばれ行燈」を演じる場面では、思わず「いよっ、竹之丞!!」と声をかけたくなる見事な立ち回り。

その脇を、鈴木砂羽大森南朋の中堅がしっかりとした演技で固めているからこそ、小泉今日子の演技がより以上に輝いて見える。ようするに、舞台上の安心感の中で、感情の振幅を大きくとって自由に気持ちよく演じているさまが感じられる舞台になっているのだ。

大人計画の二人(荒川良々平岩紙)が、軽いくすぐり役を担当しており、無理なく場の雰囲気をほぐしていくも、まだまだ本領発揮とはいかない感じがしたが、それも演出のうちか?回を重ねるごとに、まだこなれていない感がほぐれていく様と、それに並行して醸し出されてくる「いい味」な部分を、今後一週間ごとに確かめていくことにしよう。

ちなみに初日ということもあって、観客席は著名人だらけだった。

山○洋次監督、中村勘○郎、奥○瑛二、安藤○津、片桐○いり、秋○奈津子、あと名前を思い出せない人たち多数。これじゃ、ファンクラブ会員にまわるチケットが少なくなるわけだ。