新聞の暴力

なにげなく朝日新聞の夕刊を読んでいたら、9面に「トウキョウソナタ」の紹介記事らしきものを見つけた。「揺らぐ現代日本の家族」と大きくタイトルするのは構わないが、封切り前の映画のあらすじがかなり細かく延々と書かれているのはどうかと思う。それも、映画のHPやマスコミが今まであえて伏せてきた、終盤の小泉今日子役所広司の絡みのシーンや、エンディングまでも克明に!
ネットの世界では、ここまで作品のあらすじを公表するなら「ネタバレあり」と大きく表示することは筆者の常識となっているハズだが、天下の朝日新聞の記者には浸透していないらしい。インタビューした黒沢監督の言いたかったことを伝えるのに、エンディングまで公表する必要があるとは到底思えないし。
こういう姿勢が、「読者の側に立った紙面構成をしていない」と評価される所以なのだよ、朝日のお偉方よ。これは一種の権力の暴力だ。あ〜、久しぶりに腹が立ったクレジット入りの記事だったな。