無彩色な朝

先輩と呑んで、久しぶりに先輩の家に泊まった。

この家には20年くらい前から泊まり続けていたが、
そういえば ここ数年は訪問していなかった。

翌朝目覚めたら、見知らぬ部屋だった。

先輩の家は建て替えられており、いつもボクが寝る部屋も
新しくなっていたのだった。なるほど、と。

先輩夫婦が起きてくる様子がなかったので、
置き手紙をして家をでた。おー、こんな外観の家だったのか。

みぞれのような小雨がこまかく降り続いていた。

i-Podから流れるNorah Jonesが、
恐ろしく似合った成城の住宅街の、朝の散歩だった。

傘をささずに、背筋をのばして。