濃い〜 一日だったわさ。

さーて、今日はメインイベントが三つあるような、凄い日だ。
そんな日に仕事は適さない。
というわけで、会社には「東京国際映画祭で審査をするため」
というアカデミックな理由で有給休暇を申請しておいた。

14:55〜
六本木にて「雪に願うこと」のコンペティション上映があり、
その前の舞台挨拶に女優小泉今日子が登場するのだった。

やや中途半端な時刻だ。昼食をどうしてやろうか? ん〜

そうだ、こういう時にこそ築地だ。築地から六本木までは
都営地下鉄で一本で行けるし。

じゃあ、ちょいと早めに出て、人気の鮨屋に久しぶりに。。。
なーんて思っていた場所は汐留ではなく茅ヶ崎だった。
1時間半かかって築地に着いたら、もう昼ごはんどき。

鮨屋はあきらめて、場内の贔屓のおかず屋(ご飯と味噌汁は
別注文の店=江戸川)に。
「おや、兄さんひさしぶりねー」というおかみさんの声がうれしい。
築地では、男は全員、にいさん、か 社長だ。

今日は堂々とビールが注文できる。やった!
「え? 日本酒じゃなくていいんです?」と、息子も攻めるのう。

迷った挙げ句、しろいかを焼いてもらうことに。 まいうー。
とうふ(肉豆腐の肉なし)を追加して。
そうだ、締めはかき揚げ天丼にしよう、と黒川に足を運ぶ。

げ。もうじき1時だというのに、店の前に並んでるぜ、それも5人。
ちょいと時間をずらせば大丈夫だろうと勝手に判断し、
久しぶりの場外をぶらつく。

築地に頻繁に来なくなってから、まだ半年しかたっていないけど
思ったより店が替わっているのに驚いた。

30分後に黒川を覗くと、大将が、「あ〜〜〜、すみませんねえ、
もうネタがなくなっちまって。。」と、カウンターの向こう側から
両手を合わされたんじゃあ、しょうがあるまい。

思い詰めてかき揚げしか食えない状態にはなっていなかった
ので、他の候補も探すが、名案は思い浮かばず。

早めに六本木で時間をつぶすか、と地下鉄へ。

なんか、だらだらと書いてるなー。
まだメインイベント前の前座な出来事じゃないか。

いかんいかん、書いてる時間がなくなってきたぞ。
先を急ごう。

14:55〜「雪に願うこと」の舞台挨拶と上映。
大柄なタータンチェックのロングドレス。首から垂らした紐は
太ももあたりまで伸びて、その先に銀色のミニミニ水差しの
ようなアクセサリーがしゃれていたキョンちゃん。

舞台挨拶前の記者会見で、一生独身宣言をしたかのように
マスコミに書かれていたけど、ニュアンスが違うんだよなあ。

映画は、解りやすい脚本の正統派な日本映画。
人間には故郷があり、そこで蘇生されてゆく。
キョンちゃんは、佐藤浩市とは堂々と渡り合う、大人の演技。

だが、山崎努は、さすがに二人の上を行く存在感だ。

直前に観た「空中庭園」が超ド級の「問題作」だったためか
印象が薄くなりがちな映画だが、芯はしっかりしている。

渋谷に移動して、とんこつラーメンを食す。

19:00〜渋谷のO-Westで「モダーン今夜」のレコ発ライブ
やっぱりこのバンド、ライブが楽しくていいわ。

11人編成という珍しい大人数バンドで、
ドラム1人にパーカッションが2人というリズムセクション
この三人がいるからこそ、ノリノリの楽しいサウンドになる。

トランペット、アルトサックス、テナーサックスのホーン軍団。
ベースにギターにバイオリンにキーボードにヴォーカル。

狭いハコだと、聴く位置によって音が割れちゃうのが難点だが
一体感を味わえるので、よいよい。

途中、ヴォーカル(姉)とトランペット(弟)のオヤジが登場し、
現役のジャズギタリストのテクでセッションに参加。
ほのぼのとしていて、いいのう、こういう家庭的な展開。

飛んで踊ってたっぷり汗をかいて次の宴会会場へ。

21:45〜下北沢のタイハオで北大路公子先生のサイン会
と称する呑み会。

実は、時間があるのなら先生の大好物の佐藤浩市に一緒に
逢いに行こうと誘ったのだが、恥じらうように断られた。

先ほどの舞台挨拶の、米粒のようにしか映っていないデジカメ
画面を覗き込みながら、乙女のように「どれが浩市なの?」と
わめいていた先生は、すでに酔っぱらっていたのだった。

僕が持参した、全国の紀伊国屋チェーンの最後の在庫の
一冊に、していただいたサインには、幸か不幸か「うんこ」の
文字も絵も、ましてや本名もなかった。

でも、サラサラと描いたニセキティは、先生の前髪と比べても
妙に可愛かったりした。

初対面のこっぱげ氏に丁重に挨拶されたので、フェルトの
カツラをかぶせてあげたら、歓ばれた。ははは。

幹事のにごちゃん、おつかれさま。ひさしぶりのコマルさん
(ここではさとうや)とエリリン(ここではそこの)に、ちゃんと
日記を書くようにと言い忘れた。ちっ。

最終の小田急に乗り込むため、23時半に店を出る。
で、25時前に無事茅ケ崎に着いた。
そしたら次男・風も同じ最終に乗っていて、二人でタクシーで
帰途に。

いや〜長い一日が終わってめでたしめでたし、、、、
のハズだったが、今日は駅まで自転車で行ったことを
すっかり忘れてしまっていた。

明くる日、トボトボと駅まで歩いて、自転車をとりに行ったのは、
まあ、ご愛嬌だわさ。