Leon Russell (エレクトリック)

渋谷オーチャードホールには、「昔、ロックやってました」的な匂いのする不良中年やら、「オレはまだ現役でがんばってるもんねー」的なアンチネクタイ族が、集結していた。ハッキリ言って、非常にうさんくさい40〜50代以上の観客が多い。(はい、ボクもです)

今日はなんと、そのうさんくさい観客の最前列だぜ。オレが立ち上がって踊り出したら、テメエらもそれに従って立ち上がって躍るんだぞ、いいな。と意気込んだものの、パンフを読んで初めて知る事実=東京公演は「アコースティック+ピアノ」バージョンと、「エレクトリック」バージョンがあり、本日はその後者であること。

がーん、そうだったの? そんなこといつ決まったの? そんなこと知らずに今日のチケットを手配したんだけど、知っていてもどちらかを選べと言われたら、「エレクトリック」バージョンだろうなー、で最前列とれたんだし、よかったよかったと自分を納得させる。

会場が暗くなって、ステージ下手からギター、ベース、ドラム担当の各白人おっさんと、バックヴォーカルの黒人女性が、足早に登場。上手から、でっぷりと貫禄がついた巨体で杖をつきながら、白いテンガロンハットを冠ったサングラス姿のレオンラッセルがゆっくりと登場。

歓声の中、いきなり「デルタ・レディ」の演奏開始〜。ウオ〜っと会場は一気に盛上がる。。。立ち上がるべきか。。。ちらりと振り向いたら、だーれも立ち上がっていない。むむ。ここは、ちょいと自制心を、と。椅子に座りながらもカラダでリズムに乗りながら、「デルタ、レーィディ〜♪」と歌えば、ステージ上のレオンがこっちを見てニタリと笑ったように感じた。OK,OK。

さーて、いつ立ち上がろうか、と思う間もなく、MCはおろか、あたかもメドレーのように曲間の休憩すらなく、一時間ぶっ通しで演奏。ある意味すげーぜ、63才め。

ここでメンバー紹介。それから、もう30分。アンコール要請の拍手の時、ようやく観客がスタンディングオベイション状態になった。(確かに演奏中は、立ち上がるタイミングなかったもんなー) で、アンコールは(う。曲名ド忘れ)、立ち上がって踊って踊ってぇ〜

終演後、出口に向かう通路で「やっぱ、スゲエよなー」と連れと語り合う忌野清志郎氏に遭遇。メイクをしていない忌野氏クラスのうさんくさい観客も、満足していたライブだった。(Charや細野晴臣氏も来ていたらしい)  A Song for Youは聴けたけど、欲を言えばタイトロープ、マスカレードも聴きたかったなあ。