ハセツネ30K 4月19日

朝は、設定した目覚まし時計よりも早く、4時50分に起床。寝る前に飲んだユンケルが効いたのか、寝覚めの体調はすこぶる良い。おむすび3個とお稲荷さん2個を食いながら、パワージェルとエネルゲンを、それぞれの容器に詰め込む。
よしよし、ウェアも着替えて準備万端の出発。八王子駅から乗り継いで、7時前に武蔵五日市に到着。参加選手もたくさん乗っていたことに気づく。
駅から20分歩いて受付会場に。ゼッケンナンバーと計測チップスを並ばずにもらう。1000人参加の大会なのに珍しいなと思ったけど、受付開始10分後だったし、50代の列だったので、なーるほど、と。
手荷物預け所へ行くと、参加選手が着替えながら、おにぎりなどの朝メシを食べている。スタート1時間半以上も前なので、ここで食えばよかったな〜。
やることを終えたので、スタートラインへ約7分かけて移動する前に、持ち物検査のチェックポイント。持ち物と言っても2リットル以上の水分を携帯しているかだけの検査。簡単にOKで、そこからスタート地点まで、これも結構な山道だわい。
スタートは、招待選手、〜4時間まで、〜5時間まで、6時間までの到着時間自己申請制の並び順だったので、一応サブファイブ狙いで行くことにして並ぶ。
とかしてるうちに、どんどん選手が集まってきた。おー、これが千人の選手の集結状態なのだな。
主催者サイドのマイクを通じての諸注意が、ほとんど聞こえてこない。そういう諸注意は、先頭に並んでいる選手より、むしろ予定ゴール時間が遅い選手に伝えなくちゃならないんとかちゃうのん?
9時きっかりにスタート。最初は軽トラとか駐車してあったりして道幅が狭いので、ゆっくりスタートしてください、という主催者側の注意を無視して、選手団体はゴール直前の如く競い合って坂の山道を駆け上がって行く。
あ、そうか。スタートから登山道の入口までの山道は競って前に行かないと、登山道で渋滞する、というアドバイスがあったな。
というわけで、〜5時間までの最後尾に位置しており、心拍数は140台をキープしていたボクは、無抵抗のまま(笑)、面白いようにどんどん抜かれて行くのであった。
案の定、走ってきた舗装道路から刈寄登山道へ入るところで大渋滞発生。急に一人ずつしか通れない細くて急な山道になるのだから当然なんだけど。20分も待つと、この先の第一関門で足切りになるのではと、少々不安になった。
渋滞を超えてからは、急な登りも続くが、なんとかところてん方式(後ろの人に迷惑にならないよう、がんばって前の人についていく)で押し出されるように、入山峠の第一関門へ。
標高600m台の第一関門から、舗装された道路を一気に300m台の醍醐分岐まで駆け下りるルート。惰性でどんどんスピードが出せちゃうけど、後半を考えて、ここも心拍数150を超えることがないように、しかし効率よくストライドを長くして。
一旦300m台まで下がった標高を、700m台までだらだら登るのが第二関門までのルート。ここも舗装道路だぜ。少しでも登り傾斜が強くなると、全員が歩き始める。。。という集団に入ったんだからしょうがない。これが、もう少し前の集団だったのなら、全員が歯を食いしばって走り続けているんだろうな〜と、想像しながら、歩いたのだった。(笑)
第二関門の和田峠を通過して、トレイルに入るものだと思っていたら、急斜面の登山道をまた登る。この先がコース内で唯一の本格的なトレイルコースとなっているとのことだったが、それも大したことなく、ちょっと失望。なんだか走っていても楽しくないんだもん。
市動山分岐からトッキリ場までの峰見通りは、数々の試走者の証言通り、超キツいルートだった。のこぎりの刃のような鋭い昇り降りが約20も続くのだ。登りなんて、とてもじゃないけど走って登れる程度のモノじゃないし。
下りは下りで、もう太腿の踏ん張りが効かなくなっている。よくスキーで急斜面を滑りすぎると、「膝が笑う」状態になるけど、「太腿が笑う」状態になってきた。やっべー。もう何回も木の根につま先がひっかかり、倒れそうになるが、持ち前のバランス感覚で、なんとか持ちこたえること数えきれず。
この辺から、立ち止まれる余裕があるスペースで、しっかり立ち止まって、携帯フラスコに入れたパワージェルと水分を補給する頻度が増える。
なんとか第三関門の入山峠(二度目の通過)に到着したのは、制限時刻の30分前の13時半ごろだったか? もうここからは、基本は下りだし、ゴールまで歩いて行っても2時間半以内にはたどりつけると読んだボクは、クールダウンを兼ねて、ジョグペースで流して行くことにした。淡い目標だった5時間切りももはや無理みたいだし。
実は、スタートから3時間くらい経過した頃から、新兵器であるべきガーミン405が機能しなくなっていたので、現時点が何時何分なのかも解らない状態だったのだった。へろへろ。
第三関門を通過して、今熊神社への階段を登り切るときに、ついに太腿がつってしまった。ふくらはぎがなんとか「もった」ので褒めてやろうと思った矢先の、太腿の反乱で、その場で立ち尽くすしかなかった。
ふくらはぎがつっても、なんとかだましだまし走れたりするものだが、太腿がつったら、これはもうお手上げ状態だ。と思っていた。こんな所で棄権かよ〜という思いが脳裏をよぎる。
ところが携帯していた顆粒BCAA+クエン酸のFreedomを、立ったまま一袋補給したら、2分後に状態が治まり、その即効性にびっくりして、また走り続けたのだった。
でも、ジョギングペースを上げることなく、というより上げるモチベーションもなく、心拍数も120台くらいだろうなーという感じ。要は心肺機能は大丈夫だが、「脚」が大丈夫じゃない状態。
変電所(これがびっくりするほど巨大だった!)脇を通り過ぎるときもほぼ歩き状態のジョギングで。ところがラスト250mの地点にいた係りの人が、「ラスト250mをがんばれば、まだ6時間切れるよ〜!」と叫んでいるではないか。
え〜、6時間だってぇ〜! と反射的に全力でダッシュするボク。まだスタミナは残っているんだから〜。2人は抜いたけど、ゴールタイムは6時間00分43秒。男子完走1021人中843番だった。
まあ、体調がすぐれないままのスタートで、制限時間内に完走できただけでもよしとしておこう。
優勝タイムは2時間40分だって!? やっぱ、ハセツネ参加者は別格だわ。奥多摩の山々のトレイルコースからも、「奥多摩なめんなよ」と言われているようで、なんともはや。