オペ(内視鏡的ポリープ切除術)体験記

自分の記録用に打ち込んでいたら、
やたら長くなってしまっちゃった、
ノンフィクションです。


◆ 前日の準備

前回、横浜の健診センターで内視鏡検査をやった時、
前日の朝食から、昼食、おやつ、夕食と、食事は
レトルトのおかゆのようなモノや、スープのようなモノ
を時間指定で摂取するように決められていた。
(こりゃ、会社やすまなくちゃ)

ちなみに、といって値段を聞いたら2,600円くらいだって。
そんなにまずくはないんだけど、帝国ホテル製の
レトルト食品じゃないんだから、どう考えても高いよね。

内視鏡検査そのものが初体験だったし、まーこんなもの
なのかなーって、勝手に思ってた。

でも今回は、「前日の夕食に繊維質の多い物は食べない」
&「20時までに食べ終える」ということだけが食事上の
制限で。

なーんだ、手術の前日まで普通に仕事できちゃうじゃん!



◆ 当日 手術前

当然、朝食抜きで病院に行き、最初の30分で1リットルの、
次の一時間でもう1リットルの下剤を飲まされるのは、
前回と一緒。

違うのは、前回は排便する度に看護婦さんを呼びにいき、
いちいち便の状態のチェックをしてもらっていたが、

今回は、下剤飲み終わったらそれから一時間半は勝手に
トイレに行って下さい・・という放任主義スタイル。

ま、スタイルというより単に面倒なだけかも知れないが、
館内をぶらぶらできたので、ボクはこっちの方が好み。

じっとしてるより、歩き回る方が便意をもよおすタイプ
でもあるらしく。


◆ ウソのようなホントのオペ(当日 手術中)

前回は、点滴をしながら気持ち良くなって、意識が朦朧
とした中での肛門からの内視鏡だったが、今回は肩に
注射して、信じられないようなオペがはじまった。

ベッドに左側を下にして、両足をやや抱えるように
横たわる。先生(オペ医師)側に尻を突き出す格好だ。

先生が入ってくるなり「あれ、この機械××じゃないの?
これってやったことないんだよねー、ま、いいかー」だって。

 お、おい、ナニそれ? 独り言?
 そんなこと患者の前で口にするんじゃねえよ。
 っていうか、やり方わからないなら、お前がやるなよ!

不安な中、内視鏡は大腸に侵入してきて、その内部の様子は
右上にあるモニターに映し出されているので、よくわかる。

前回は、ほとんど意識がなかったので。。初めて見る画面。
大腸の中を映す画像は、SF映画ミクロの決死圏」みたいで、
おもしろいじゃん。

すぐ、一個目のポリープの部位に到着。

先生「お、これですねー」 で、看護婦に「△△を」と指示。

しばらくしてモニター画面に何やら器具が登場。
おお、これで焼き切るのか、はたまた・・・

先生「キミ、○○じゃないよ、△△だよ」

看護婦「あ、ごめんなさーい」

 お、おい、アンタもたよりにならんのかい

画面によると、なんとかポリープを器具で摘んだようだ。

・・・しばし沈黙。

先生「な、なんで動かないんだ、コレは」

看護婦「私の方は大丈夫ですけど・・」

直後に、なんかガンガン蹴っているような音が・・・

 ポリープつまんだまま、ベッドが揺れてるんですけど。
 なんか蹴るなら、ポリープ離してやってくれよ、
 もしそこから裂けたら、どーしてくれるんだー

先生「お、おーーーーい、だれかぁーーっ!」と大声。

 だから、ポリープ離せっていうの。
 そんな状態で、大声で助けを呼ぶなよー。
 あ、摘んだまま、はなせなくなったってことか。

ベテラン風看護婦「はいはいはい」 と 慌てずに登場。

べ「ああ、これが こうじゃありません?」といいつつ、
ボクの太腿につけていたものを腹部に付け替える。

先生「あ、そうですかー」

 そうですかーじゃねえんだよ、このボケ!
 だから やり方わからないのにやるなー
 でもオペ中に、そんなこと言っても、こちらの不利益に
 なるばかりだもんなー と、ここでは冷静に沈黙。

一つ目のポリープをなんとか焼き切ってからがたいへん。

どうも二つ目がみつからないらしい。

仰向けになったり、右向きになったり させられて、
もう15分も 行ったりきたりしてる。

空気みたいなのが大腸に入ってきて腹が張ってきて
苦しくなってきたので、その旨を伝えた。

そしてたまらず、「紹介状に、示してあった場所に
見つからないんですか?」と聞いてしまった。

先生「ちょっと紹介状、持ってきて」

 お、おい、紹介状も見ていないのかよ。
 ちゃんとポリープの位置とその写真があったろうが。

先生「5mm大にポリープなら、取り除かないでも
   大丈夫なんですけどねー」

 なにをいまさら。。。

先生「あっ、これかな? これですよね?」

 患者に同意を求めてどうする? 

オペ開始から35分。よーやく終了。

ベッドを降りて、先生の前の回転椅子にすわらされ、

先生「いやー、おつかれさまでした。」

 ほんとに疲れましたわ。
 あ、あと先生ね、今後のために言っておくけど、
 これからオペを受ける患者の前で、この機械
 はじめてだとかいうのやめた方がいいっすよ。

 それと、先生のお名前 教えて下さい。
 同意書の執刀医の欄に名前書いてなかったもので。
 (彼は名札も付けていなかったが、それが普通だっけ?)

今日のオペでの出来事の一部始終を、インターネットで
公開してもいいですよね? という警鐘を鳴らしておけば
今後のために もっとよかったのかもしれないが。

自分の体内で行われる手術の、ドタバタ実況生中継の
鑑賞料金とすると、22,500円は高いな、やっぱり。

いやはや、つっこみどころ満載の、「ポリペクトミー」と
いう名のオペでした。