おまかせメニュー

風が修行している店に、元上司の取締役就任祝いに行く。

基本的には、おまかせメニューだ。

お通しのあと、さっそく松輪の鯖。軽く〆てある。

松輪の鯖は回遊しないで、百メートルくらいの
底地に生息するというが、なんだ、こりゃ。

70歳代の漁師さん個人と契約してるらしい。
この漁師さんは、自分のポイントはおろか、
仕掛けも秘密だといって他人には見せないという。

だから、彼が死んだら、松輪の鯖の漁獲量が
その分減るらしい。

鯖といえば、福岡にいた5年間に覚えた豊後水道の
関サバが最高だと思ってきたが、それを遥かに
超える味。脂ののりきった腹部分と、絶妙なバランスの
背部分をいただく。   う〜、こりゃたまらん。

次に出た大間の本マグロの大トロが、完全に感動負け。

礼文で今朝採れたのを海水に入れたまま空輸してきたウニ。
何もつけずに、という大将の指示のまま、いただく。
う〜にぃ〜。 一年前の夏、小樽で感涙した味だ。

ぷりぷりのねっとり感のするカラスミ
味噌づけしたものと、普通のと。
酒飲みには、たまらん絶品。ちなみに味噌漬けの方が、
手間ひまは3倍かかると言う。

グジの焼き物。普通の甘鯛とは違う身のほろほろ感。

鱈の白子のプディング風味。筍と小魚ミンチのガンモ風。

つまみで 江戸前の海苔。 う〜、香りが全然違う。
当然、味も。 今までオレが食ってきた海苔ってば、なに?
この海苔の職人さんも、70才代だそうで。

握りで。
さきほどの大トロを軽く火で焙ったものに、万能ネギを
振りかけて。

生タラバを、上にたっぷりとカニ味噌をのせて。

江戸前アナゴを焙って塩で。
しゃりを三方から包み込む感じ。
これが、本日の感動大賞の一品!
このうまさ、まさに筆舌に尽くし難し。うむ。

タレのもいただく。うむ、うむ、む。

最後に、この店自慢のかんぴょう巻きを手巻きで。
海苔はもちろん、先ほどの江戸前海苔。

ああ、紹介するのが二、三品 跳んだなー。

酒は、宮崎の芋焼酎「潤平」を二人で四合のみ。

それにしても、とにかく。

よろこんでいただけて、よかった。