山海塾鑑賞
「卵を立てることからー卵塾」という演題で、
1986年にパリ市立劇場で初演されたものだ。
当時のル・フィガロには、「唖然とさせる想像力を見せつける。
純粋な美に満ちた流れは、観客を静かな夢の中へ浸らせる。」
と評されているらしいが。
ほんとに導入部分は、すう〜〜っと睡魔に襲われたような、
気持ちのいい微睡みとの格闘時間があった。(笑)
舞台中央に、薄く水を張った四角いスペースがあり、その四隅に
上から鐘のようなものが釣られている。その鐘を鳴らすと、水面
には波動が走り、その模様が反射して舞台正面のスクリーンに
映し出される仕様になっている。
荘厳な音楽とともに、まず天児氏のソロ舞踏。
続いて観客席から舞踏手が下上手より二人ずつ踊りながら登場。
水を張ったスペースの右側に水が、左側には粉状の物質が落下
し続けるようになる。
それからは、舞踏手が、時には水しぶきを上げながら、静かに、
激しく、舞踏していく。。。。。
部分部分には、おお、これはワークショップで学んだ「動き」の
応用だ!といった、別の感慨も生じるが。
音楽に合わせ、ゆったりと舞踏が流れていき。。。。。
終演。
その後の、いわゆるカーテンコールが異様にかっこよかった。
拍手とともに舞台の袖から登場する舞踏手は、それぞれの
「決め」のポーズで、中腰の見栄を切る形となるのが、
ほんとに異常にかっこいいのだ。
久しぶりに、舞台でスタンディングオベイションをした。
世界で「賞讃」された舞踏を観て、あ〜やっぱりすげーや、
と感じられたことが、素直にうれしかった。
うきょう、ありがとうね〜♪