TOKYO SONATA エキストラ参加感想

この前の記者会見で発表された、来年公開の映画だが、
エキストラとしての守秘義務があるので、
全ては公開できません。あしからずご了承のほど。

エキストラ募集人員は30人とあったのに、
集まったのは10人弱。
やっぱり師走半ばの平日にエキストラ参加できる人は、
そんなに いるはずないよなー

いきなり助監督さんに、「○○さんには、バスの荷物係を
やってもらいますからこちらで用意した制服に着替えて下さい」
と指示される。

う〜ん、これは応募時に顔写真と身長、体重などのサイズを
明記しておいた「成果」?ではないのか、と。
だって、制服のサイズ、ピッタリだったもん。
(普通の応募では、性別と年齢くらいしか提出しない)

いろいろやっているうちに、カメラクルーに続いて、
おまちかねの俳優陣も到着。お、キョンちゃんだ!
現場に「おはようございま〜す!」の声が響き渡る。

室内での撮影には、「バスの荷物係」は不要なので、
ず〜〜っと片隅で、撮影がこなされていくのを待つこと2時間。
でもそれは、「キョンちゃんの演技を見ていれる時間」でもある
わけだから、長ければ長いほどうれしいのだ(笑)。

ようやく、リムジンバスでの別れのシーン。
「男優Aが大きな荷物を、バスの側面の荷物入れに
押し込みますから、それが終わったら手慣れた感じで、
さっと荷物入れの扉を閉じて、そのままバス後方へ
移動してください。自然にフレイムアウトになりますから。」
という、ボクの演技に対する助監督の指示が入った。

ひょっとしたら、映画の中で、キョンちゃんと男優Aと、
それにボクの3人だけというシーンが残るかも知れない!!

と、思うと、「そういえば、この映画は国際映画祭に出品
するかも知れない」とか事前情報を思い出しちゃったりして、
エキストラのくせに面白いほど緊張する(笑)。

次は、バスに乗り込んだ男優Aを、キョンちゃんが一人で
出発を見送るシーン。
バスの外で、寒い中、ぽつんと立つのは、荷物係のボクと、
キョンちゃんと、スタッフのみ、というシーン。

普段着のキョンちゃんは、ADさんにダウンのコートを
羽織わせてもらう待ち時間の段取り。
(エキストラのボクには、当然ないので、寒い〜)

そんなとき、キョンちゃんが、「それ、どう? いい?」と、
ボクの靴を指して話しかけてくれた。
エキストラは、「俳優さんに話しかけちゃいけない」という
ルールがあるので、それを遵守してきたが、これは俳優の
方から話しかけてきたんだから、話しても大丈夫なんだよねー

ボクの靴はMBT(マサイ・ベアフット・テクノロジー)という靴。
制服姿のボクの、唯一自前の衣装?を指差して、
「アタシも買おうと思ってるんだよねー」とキョンちゃん。
そういえば、こぐひでさんがサイトで買ったと言ってたよね〜

「いいっすよ〜。二足も持ってるくらいだから」
「えーっ、あとは何色(なにいろ)持ってるの〜?」
「うーんと、あとは、ベージュっていうかスウェードのやつ」
(その時履いていたのが、茶色の表皮)

脚の太ももの後ろ側をさすりながら、「はいてるとね、ここが
パンパンになるくらい。ほんとにいいんだから〜。
一番小さいジムって感じなんだよ〜」
(靴側のコンセプトとして、「これはもはや靴ではなく、
世界で一番小さいジムなんだ」という予備知識が必要)

「へぇ〜」という声を残したところで、キョンちゃんは
監督に呼ばれちゃったけど。

でも、キョンちゃんがごくごく自然体で、ボクに話しかけて
くれたという事実は、後から考えれば考えるほど、
圧倒的にうれしくって!

「なんだ、この坊主は。撮影がある度に必ず現れやがって」
という否定的なオーラでは決してなく、
「いつもエキストラで来てくれてありがとうねー」というのを
勝手に感じていて。

あなたのファンでよかった。
今後とも、よろしくおねがいしますね〜

という余韻を楽しみつつ、渋谷のパルコ劇場へ。
長塚圭史演出、大竹しのぶ白石加代子主演の、
「ビューティクイーン オブ リナーン」の観劇に出向く。

大竹と白石の憎悪劇の迫力にタジタジ。
やっぱり、この二人のやりとりはすげー。
田中哲司もいい味だしてたけど。
代役の長塚の20才のアホ役は、ちと無理があったな。