グラン•トリノ ネタバレあり 5月4日

中学生の頃、荒野の用心棒、夕陽のガンマンなど、マカロニウエスタンシリーズで、クリントイーストウッドのカッコ良さの洗礼を受けた世代である。(ローハイド時代は、さすがに記憶があいまい)
そのカッコ良さは、アメリカ留学時代に観たダーティハリーシリーズで確固たるものになった。(←うまいっ)敵役を見つめるときのあの眩しそうな目に、たまらなく憧れて、よく真似したものだった。
そのイーストウッドの、4年ぶりの主演(兼監督)作。評判も凄くいいし、茅ヶ崎のマイカルで上映しているので、夫婦50で久しぶりの洋画鑑賞。洋画は混んでるなぁ。(前から3列目しか空き席がなかった)
イーストウッドは本当に東洋人嫌いだったのか?とか要らぬ先入観は見事にぶっとんだ。最後のクライマックスを観ながら、震えながら嗚咽した感情はなんだったのだろう? 
ストーリー構成は、健さんの昭和残侠伝や唐獅子牡丹シリーズ同様、堪忍袋の緒が切れた主人公が敵地へ単身乗り込んでいくというものだけど、その結末は、より現実的でカッコいい。
映画館を出ると、案の定、自分はウォルトになっていた。血を吐くためにタバコをはじめようかとも一瞬思ってしまったほど、ああいう老人になりたい、ああいう死に方をしたい、と思ってしまったのだった。
それを妻に熱く語ったら、そう思ってると思った、と笑われた。ちっ。
屋上の苗達の周囲に、不織布で風よけを設置した。これで強風にも安心。